Appleが街を作ったら!? 「iCity Project」始動
#iCity 2010.02.28 kick off

【お詫び】Ustream中継・録画動画について

Kairiです。
はじめに恐縮ですが、動画についてのお詫びから。

この「iCity Project」密着企画では、本来、当日Ustream中継した映像を、ノーカットでこの場所に貼り付ける予定でした。
が、この日の中継では機材トラブルなど予想外の事態が頻発し、視聴に堪えうる映像を中継・録画することができませんでした。
楽しみにされていたカオクリ読者の皆さま、ならびに関係者各位には深くお詫び申し上げます。

よって今回に限り、ライター・kamikamiによるリポートを中心とした形で、プロジェクトの様子をお伝えしようと思います。
文章と不完全な映像だけでは仔細が掴みにくいとは思いますが、何卒ご了承願います。

次回放送からは、快適に映像をご覧いただけるよう最善を尽くしますので、どうぞご期待下さい。

それでは、今回のリポートをお届けします!


どうもこんにちはkamikamiです。

先日告知しました、「iCity」のキックオフに参加してから、一週間が流れました。
じっくりまとめましたので、お時間があれば読んでいただければと思います。
千葉大学まで開催されたのですが、西千葉は心なしか寒かったような気がします。

iCity Kickoff Meetingは…

  1. 代表の近藤哲朗さん(@tetsu_)による、「iCity」の企画説明
  2. 企画説明を聞いてのブレインストーミング
  3. 懇親会

という流れで行われました。

1. 「iCity」の企画説明


iCity Project プレゼンテーション

  • テーマ:50年後の未来に、Appleが都市をプロデュースしたらどうなるか
    2060年を未来予測をし、Appleだったらそれに対して何をするか。
  • 位置づけ:プロジェクトを通した研究活動
    あくまで実験的研究。そして50年後の可能性の提案。
  • メンバー:専門領域の垣根を超えたメンバー
    学生が中心である様子。学生世代がその立場から非営利でやる事の自由度を大切にしたい。

そもそも「iCity」というのは、哲さんが所属している千葉大学大学院柘植研究室で昨年行われた「2009年有明プロジェクト」が、提案の元になっています。

有明プロジェクトは…
臨海副都心 有明北地区に住・商複合のまちづくり/事業を計画せよ」という命題に対して、

今までの官公主導のまちづくりではなく、民間企業がまちをプロデュースすることで、企業の持つノウハウが行政サービスとして活用され、企業と街が相乗効果で継続的に成長していく事が期待できる。

という考えの下、学生達が様々な企業によるまちづくりの形を立案したプロジェクト。
その中で哲さんが企画したのが、Appleが提案する街「iCity」というわけです。

  • iCityでは物を所有しないで共有する「超共有」がライフスタイルになる
  • iCityでは50年後の未来予測がなにより重要
  • 50年後の認証技術と、アップルのUIが洗練されたインターフェイスによってiCityを実現する

哲さんは、50年後の予測を、50年前(1960)と現在の比較から導き出そうとしていました。それによると…

  • 1960年:高度成長期で、「三種の神器」を始めとした「物を所有する」事が大きな価値である時代
  • 2010年:カーシェアリングに代表されるような「物を共有する」時代の兆し
  • 2060年:個人認証技術・オンラインストレージ・クラウドコンピューティング等の進歩によって「所有せずに共有する(超共有)」時代の到来

…といったところでしょうか。
30分のプレゼンテーションの中から、「iCityのプロジェクトとしての立ち位置」「iCityが提案する街のイメージ」をものすごくざっくり抽出しました。

50年後の未来を提案する…
正直言って未来を想像する事自体、最近ほとんどやっていなかったです。
自分達の世代が作っていく、まだ見ぬ時代…
今を考えることに夢中で、ちょっと遠ざかってたかもしれません。
これを期にじっくり考えてみたいものです。

皆さん。未来のこと考えてますか?

企画説明の様子。(写真提供:杭瀬さん・尾崎さん)

2. 企画説明を聞いてのブレインストーミング

参加者が、企画を聞いて率直に感じたことや、iCityの進むべき方向性について議論しました。一部を箇条書きでご紹介。

  • Appleのプロダクトは、子供やお年寄りなど生活弱者に対して、その生活を改善しようというマインドがある。その為に、完全に新しいものを創造するのではなく、既存のテクノロジーをイノベーションして製品化している。
    iCityでも、既存の街をイノベーションしてみてはどうか?
  • 50年後を予測するには、人口などのある程度数値的な裏づけも必要なのではないだろうか。
    ただ、現段階で未来予測がされているデータは、せいぜい2030年程度まで。年代の設定については、議論する必要があるかもしれない。
  • 50年後と設定したのは、自分もギリギリ生きていて体感できる未来だし、近すぎず遠すぎず、想像しやすい絶妙な年代設定にしたかったから。
  • AppleやGoogleがやっている事が、なぜスゴイと感じるのか。それは両社とも、使わざるを得ないインフラを整備することによって、ビジネスを行っているからだと思う。
    iCityも特定の都市を想定する形ではなく、インフラとして構築して、それぞれの文化に合わせて活用してもらうシステムにしてはどうか。
  • 都市全体を考えるのではなくて、もう少しスケールダウンして考えたらどうだろうか。
    例えば病院等の、ある特定の構造物に導入するようにシステムを考えて、そのシステムを基本として、他の構造物にも引用していくようにすればいいのでは。何か一つ軸を持つといいと思う。

といった具合でしょうか。様々な分野の人物が集まった事もあって、多角的に議論が行われました。

ブレインストーミングでは活発な意見交換が為された。(写真提供:杭瀬さん・尾崎さん)


iCity Project 02/27/10 11:47PM


iCity Project 02/27/10 11:57PM


iCity Project 02/28/10 01:06AM

Appleはインフラ整備というか、汎用性の高く、ハイセンスなテンプレートが多数収録されているソフトウェアを作りあげて、それをみんなに安価で使ってもらおうという試みを行っています。FinalCut・Logic・keynote・iTunesなどが例に挙げられます。

ただこれは、、
「安価でハイスペックなソフトウェアを提供して、それを動かせるハードウェアを買ってもらって利益を得る」というフリーミアム的な考えで成り立っている行動なので、Appleのこのようなマーケティング戦略と、iCityの提案する「超共有」が相乗りする事が可能なのか?という所が若干疑問でしょうか。それとも、初期インフラとして大量の受注を得るので、それでOKということなのでしょうか。
Appleのマーケティング手法とiCityが共存するのか、というのも考えるべき一つの課題かもしれません。

3. 懇親会

最初の集まりという事もあり、懇親会が執り行われました。
もちろん自分とKairi大先生も参加しました。
千葉大近くの居酒屋「でもんず」に飲みに行きました。

[googlemap lat=”35.6239″ lng=”140.103076″ width=”450px” height=”250px” zoom=”16″ type=”G_NORMAL_MAP”]居酒屋でもんず[/googlemap]

その様子を写真に収めて…

…収めてません。
すみません。飲み会に夢中で記録するのを忘れておりました。

2/28の「iCity Kickoff Meeting」の報告はこんなところでしょうか。
驚くほど魅力的なメンバーが集まる会合でした。
我々Chaotic Creation.としても、今後どのようにこの魅力的な活動を追っていくか精一杯考えなくてはなりません!

それではまた近いうちに。

kamikami

投稿者:

kamikami

カオクリ在籍のライターです!(爆) 自分のブログもばしばし書きたいね!